住宅会社と言っても、大手ハウスメーカーから地場の工務店まで様々な種類があります。
その中でも、地域に密着した工務店を個人的にお勧めしています。
今回はハウスメーカーではなく、いい工務店の見つけ方にフォーカスしてご紹介します。
ハウスメーカーより工務店をすすめる理由
大手ハウスメーカーはテレビCMもバンバン流して、住宅展示場へ行けばモデルハウスを見学できます。
カタログもキレイで見せ方も上手ですし、何よりブランド力による安心感があります。
マイホームを建てようと思った時、まずはハウスメーカーと考えるのは間違いではありませんし、仕方のないことです。
そんな中でも、私なら地場の工務店をお勧めします。
私が地場の工務店をお勧めする理由はいくつかあります。
・将来にわたってメンテナンスなどのサポートを受けやすい
・気象条件など地域特性に配慮した家づくりができる
・地域からの信頼が営業力でありクレームが起こりにくい
一番は信頼と相談のしやすさ。
中にはスタッフが友人だったり、共通の知り合いがいたりと、工務店ならではの安心感があります。
地場で長年やってきた工務店であれば、地域特性も熟知しています。
特に高気密高断熱住宅の場合は気象条件も大きく影響するので、携わるスタッフが同じ地域に住んでいることはプラス要素です。
子供の校区の事や、地域の行事についても配慮してもらえるので、土地探しから強い味方になってくれます。
また、忘れてはいけないのが将来のメンテナンス。
家は建てて終わりではありません。
何十年と住む中で、メンテナンスやリフォームは必要になります。
そんな時に、身近な工務店は頼もしい存在です。
身近なところで相談できる距離感がいいね
それに対して大手ハウスメーカーを勧めない理由もあります。
否定するわけではありませんが、工務店と比べて大きなメリットもありません。
あくまでも私個人の意見なので、違いを知った上で選択されるといいでしょう。
・自由設計であっても社内ルールの範囲でしか対応できない
・広告宣伝費や展示場を維持する経費の割合が大きい
・地域にゆかりのあるスタッフが少ない
ハウスメーカーの安心感はブランド力ですが、それを構築するためにCMなどに莫大な広告費をかけています。
CM以外にも展示場の維持費や、裏方のスタッフにも人件費が必要ですよね。
これら間接経費の比率が大きいのが大手ハウスメーカーであり、その経費は施主の支払う家の金額に含まれます。
考えてみれば当然のことですよね。
打ち出の小槌でもない限り、必要経費は消費者(施主)が負担していることになります。
ハウスメーカーが高い理由を知っておく必要があるね
ハウスメーカーは莫大な経費と多くのスタッフを養うため、確実に利益を確保できるシステムを構築しています。
そのため、間取りを作る際にも細かなルールがあり、その範囲でしか設計できません。
要望を伝え、より自由にオーダーメイドしたいのであれば、工務店の方が融通が利く場合が多いです。
工務店の方が間接経費は少なく、同じ品質であれば安くできる場合があります。
良い工務店にさえ出会えれば、ハウスメーカーよりもコスパのいい家ができる可能性が高いのです。
良い工務店の見分け方
地域密着の工務店は数あれど、良し悪しはどのように判断するのか?
そもそも情報が少ないし・・・
良い工務店をどのように見分ければいいのでしょうか?
どうやって良い工務店を見分けるの?
住宅業住宅業界で約20年。
3社を渡り歩いた私が思う、良い工務店の見分け方を紹介します。
・20年以上存続し続けている会社
・建築現場を頻繁に目にする
・ホームページが定期的に更新されている
20年以上存続している会社
住宅を建てる会社を選ぶ場合、私が最も重視するのは将来に渡って永続的に存続できるか。
住宅ローンが終わる30年後にも会社が継続していれば、メンテナンスなどで安心感が違います。
ハウスメーカーによっては長期保証を売りにしているところもありますが、そもそも地域密着で営業している工務店は逃げることがありません。アフター対応は間違いなく安心なのです。
このような経営体力のある工務店は、数代に渡って継承されてい場合が多いです。
少なくとも20年程度は継続できていることが目安と考えています。
特にここ数年で出てきた新規の会社は、目立っていても注意が必要です。
経験上、急激に成長した会社は突然消える場合が多いです。
経営状態なども、納得できるように調べておきましょう。
建築現場を頻繁に目にする
工務店の良し悪しは受注する棟数とは限らないと思っています。
ハウスメーカーであれば、全国で着工棟数何万戸!みたいなのが指標になりますが、工務店に限っては違います。
一つの目安が、建築現場を頻繁に目にするかどうかです。
建築現場を頻繁に目にするということは、ある特定のエリアで継続的に受注をしていることを意味します。
この場合、引き渡された施主さんから友達などへ口コミで広がっている可能性が考えられます。
口コミで広がるためには、紹介する側に良い印象が残っている必要があります。
かゆい所に手が届く柔軟な対応。
気取らないのに頼りになる接客。
ましてや大きなクレームなど発生せず、満足度の高い引渡しを実現しているはずです。
ホームページが定期的に更新されている
最近だと一番わかりやすい判断材料がホームページです。
建築技術は素晴らしくてもIT技術や意識が低いと、ホームページはなかなか更新されません。
高気密高断熱住宅に関しては、まだまだ日の浅い技術。
常に情報を収集し、トライ&エラーを重ねられるエネルギーのある会社でなければ上手くいきません。
新しい情報を取り込む感度の高い会社。
それを判断する材料がホームページなのです。
自社ホームページが更新されていない。あるいは存在しない会社は、高気密高断熱住宅は難しいと思っています。
工務店として成長し続けられるかが良し悪しの判断材料だね
良い工務店との出会い方
ハウスメーカーであれば住宅展示場を訪れるのが、最も簡単な方法です。
では、展示場を持っていない工務店の場合はどうでしょうか?
どうすれば良い工務店に出会えるの?
最近では工務店も住宅展示場を持っている場合があります。
ただし、総合住宅展示場など出展料のかかる目立った場所ではなく、一般的な住宅街の中にあったりします。
展示場として数年使って、建売として売却すれば経費もそれほどかからないからです。
われわれ施主側からしても、実際の生活に則した等身大のモデルハウスなので、現実的であるというメリットもあります。
ハウスメーカーの場合は、過剰に演出してるのでモデルハウスと同じものを望めば、とんでもない金額になってしまいます。
もう一点は完成見学会です。
引渡し前のお客様の家をお借りして、期間限定で見学会を行うもので、最近ではよく見る手法になりました。
タイミングが合えば、完成見学会の方がアットホームですし、場合によっては施主さんの生の声を聴けたりします。
工務店の雰囲気が一番わかりやすいのが、見学会じゃないかと個人的には思っています。
お施主さんの話を聞ける見学会なら行ってみたいね
良い工務店の探し方
さて、そんな工務店はどうやって探せばいいのでしょうか?
ハウスメーカーの情報量が多すぎて、中小の工務店は探しにくい場合があります。
なかなか工務店の情報にたどり着かないね
一番簡単なのは、地域限定の住宅雑誌を利用すること。
書店で住宅関係のコーナーに行けば、エリア限定の情報誌が並んでいます。
工務店としても、ここに掲載することが最も露出が高い広告なのです。
地域限定の住宅雑誌を利用することが、工務店と出会える最も近道となります。
そもそも、こういった雑誌にすら掲載していない工務店をわざわざ探す必要は無いでしょう。
地域限定の住宅雑誌を見ればいいんだね
気になる工務店があれば、見学会情報をチェック。
見学会までに、ホームページの内容も一通り確認しておきましょう。
自分たちに合う、本当に良い工務店に出会えるといいですね。