躯体をシンプルに!玄関ポーチにLIXILカーポートSCを流用

建物形状をシンプルにすることは、高気密高断熱住宅の鉄則とも言えます。
なぜなら、断熱ラインの凹凸は外皮面積が増えるので省エネ的には不利。
また、施工が複雑になるにつれて気密性の確保が難しくなります。
シンプルな建物の方が、気密断熱には有利なのです。

今回は我が家で採用したLIXILのカーポートSCを使った玄関ポーチを紹介します。
玄関ポーチにありがちな、庇をわざわざ出したり窪んだ空間を作らないことで、省エネ的に有利なシンプルデザインを実現しています。
ぜひ参考にしてください。

目次

玄関ポーチにカーポートを使う理由

今回、玄関ポーチにカーポートを使ったのは外皮面積や熱橋に配慮したため。
通常の玄関ポーチは、外壁を凹ませたり庇を付けることで雨よけの空間を作ります。
凹ませたり、出っ張ったりすると、外皮面積を増やしたり熱橋を作ることになります。
それを回避するために、ポーチ屋根を既製品のカーポートを利用することにしました。

気密断熱にはシンプルデザインだね

ポーチ屋根代わりのカーポートは、住宅の躯体とは離れています。
外壁とカーポートの屋根は15~20㎝の隙間があるので、熱はもちろん風や地震の揺れを伝達することがありません。
完全に独立した構造となっています。

ポーチと住宅を分離することでの性能向上!

独立した構造なので住宅本体への影響が少ない

カーポートSCのデザイン

今回、玄関ポーチにLIXILのカーポートSCを採用したのは、何と言ってもデザイン。
カーポートと言えばポリカの半透明の屋根がほとんどですが、これはアルミ形材を使った遮光タイプ。
折半屋根などの遮光タイプは一般的に金額が高くなりますが、カーポートSCであれば何とか手の届く金額に。

このデザインが手の届く金額に

魅力的な片持ちのデザイン

アルミ形材で構成されているため、下から見上げた時にもフラットなデザイン。
屋根の見付も薄く見せることで非常にシンプルなデザインになっています。
コンセプトでもあるノイズレスを追求しながらも、既製品であるためコスパが抜群に魅力的です。

このフラットな屋根に加えて、柱が片側にしかない片持ちであること。
使い方次第では木造住宅単体では実現不可能なデザインを作ることもできるのです。

使い方次第で住宅の魅力がアップ!

半外空間の魅力

アプローチやカーポートを兼ね、さらにはバーベキュースペースにも。

我が家の場合はカーポートSCを2連棟、つまり縦に2つ接続して使っています。
車1台分のカーポートと玄関までのアプローチが主な機能であり、ちょっとした雨なら濡れずに家にたどり着きます。
カーポート下は将来的には自転車置き場も兼ねるように考えていますが、今のところは子供のオモチャ置き場に。
さらには、バーベキュースペースや子供のプールをするときも屋根下で快適なのです。

思った以上に色々な使い方ができそう

このように家の中でも外でもない『半外の空間』があると、生活に広がりが生まれるのでおススメです。
カーポートとエントランスを兼用し、屋根のスペースを大きくとることで実に多彩な使い方ができるのです。

生活の質をアップさせる魅力的な空間だね

カーポートSCのデメリット

基本的には満足しているカーポートSCですが、不満が無いわけでもありません。
私が設置したのはカーポートSCが発売されて数年たったころです。
現在ではさらに改良が進んでいますので、うらやましい限りです。

そんな中でも一番の不満と言えば、完全な水平屋根でないことでしょうか。
雨の処理がありますので難しいとは思いますが、正面から見た時の勾配が意外と気になる。
特に水平で構成される住宅と組み合わされた時には、比較対象があるため目立ってしまいます。
大手メーカーなので攻めすぎるとアフターで困るのでしょうけど、もう半分ぐらい角度を水平に近づけてくれると良かったのですが。

微妙に水平じゃないのって気になるよね

それともう一つは、片持ちであるがのデメリット。
風による揺れです。
下の動画をご覧ください。
入居一年目の、そこそこ一般的な台風の時の揺れです。
不安になるぐらい揺れます。

カーポートSCは4本脚や後方支持タイプも出ていますが、やはり片持ちタイプが一番魅力的だと思っています。
ところが、この片持ちタイプは強風時に思いのほか揺れるということを知っておいた方がいいでしょう。
カーポートSCの耐風圧は42m/秒相当。
相当な耐風圧を確保していますが、台風の最大瞬間風速では上回る場合もあります。

一応、私も心配だったのでメーカーの方に事あるごとに情報収集をしていますが、今のところ飛ばされたという話はありません。
よほどのことがない限り飛ばされることは無いでしょうが、精神衛生的にあまりよろしくありません。
屋根の先端に設置する強風時のサポートもありますが、見たもめよろしくないし手間もかかります。
ですが、心配な方は設置を検討した方がいいかもしれません。

飛ばないだろうけど心配・・・

まとめ

玄関ポーチにカーポートを利用することで、建物本体の気密断熱性能を向上させることができます。
LIXILのカーポートSCを使えば、シンプルなデザインが住宅をグレードアップしてくれることでしょう。
大きな半外空間は、バーベキューに使えたり新たな魅力ある空間になります。
カーポートを取り入れた複合的な住宅計画を検討してみてはいかがでしょうか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次