平屋は高くない!平屋をあきらめる前に知ってほしい事

平屋

平屋は高い!贅沢だ!と言われることがありますが、総予算として私の経験上ほとんど変わりません。
土地さえ許すのであれば、迷わず平屋を建てるべきと考えています。
今回は私が平屋を勧める理由について解説します。
平屋をあきらめる前に一度読んでみてください。

目次

高いのは坪単価であって総額は変わらない

ハウスメーカーなどでは平屋と2階建てで、それぞれ坪単価が異なります。
2階建ての方が安く、平屋が1割程度高いのが一般的です。
同じ床面積であれば屋根と基礎が倍と半分なので、当然平屋が高くなります。
そういった理由で、平屋の方が高いと認識していると思います。
実際、ハウスメーカーの営業さんも「平屋は高いですよ」と言っている人がほとんどだと思います。

私も平屋が高いと言われました

実は平屋が高いのは坪単価であって、総予算ではほとんど変わらないのが私の経験上の答えです。
なぜなら床面積が小さくなるから。
2階建てと平屋の決定的な違いは、階段が有るか無いか。
階段は1階と2階でそれぞれ1坪ぐらいを占有し、合わせて2坪にもなります。

それに加えて階段を登り切ったホールや廊下を減らせること。
2階にトイレがある場合も多いですが、それも無くして問題ないかもしれません。
このように、平屋にすれば2~3坪は床面積を小さくできます

30坪の2階建てと27坪の平屋は内容としてはほとんど同じ。
坪単価が高くても面積が小さい分、総額はほとんど変わらないのです。

階段が無いから面積を小さくできるんだね

あきらかに平屋の方がメリットがある

このように、平屋の金額面に対するデメリットは無いと考えています。
仮に多少高かったとしても、平屋にすることでのメリットの方が圧倒的に多いのです。

私は設計業務をしていますが、要望を聞いていく中で「平屋でいいんじゃない?」ってことが多々あります。
例えば、こんな要望です。

  • 老後のことを考えて寝室は1階にしたい
  • ファミリークローゼットと家事動線を充実させたい
  • リビングまわりにヌックやスタディーコーナーが欲しい

そうそう、1階を充実させたいよね!

ほとんどの要望が1階に必要なものばかり。
2階に比べて1階の面積が明らかに大きくなるので、同じ床面積だとしても基礎や屋根面積が増えていきます。
2階建てなら下屋根の発生しない総2階が最も安く、1階が大きくなるにつれて平屋の坪単価に近づいてきます。
中途半端な2階建てが一番高いのです。

「じゃあ、お風呂は2階にあげましょう!」とは、なかなかならないですよね。
可能な限り1階で生活したいという要望は、多くの方が潜在的に持っているのです。
坪単価が安いだけで2階建てを選んでいる方は、一度考え直してはいかがでしょうか?

子供部屋だけ2階なら平屋のほうが良いよね!

構造的にも平屋が有利!

当然ですが、構造的にも平屋が有利です。
2階建ての場合、1階部分は2階の荷重も支える必要があります。
平屋であれば屋根だけなので、必要な壁量も少なくて済みます。

最近では耐震等級3の取得が一般的になってきましたが、壁の量が多くなり間取りに影響することもあります。
その点、平屋であれば比較的自由な間取りを維持することが可能なのです。

また、災害時の避難を考えた場合、平屋であれば全ての窓が地面から近いところにあります。
玄関から出られなかったとしても、避難経路は複数確保できるのです。

平屋を建てるために必要な土地の広さは?

そもそも土地が狭いからと、平屋をあきらめてい方も多いと思います。
都市部のように20坪の土地に30坪の家を建てる場合は、2階建てしか選択肢がありません。
郊外であったり地方の方は、もう少し広い土地が手に入りやすいはずです。

土地と建物の関係を考える場合に、覚えておきたいのが建ぺい率です。
建ぺい率は敷地に対する建築面積の割合を定めたものであり、用途地域によって違いがあります。
独自に制定されているところもありますが、厳しいところでも敷地に対して60%程度は建築可能です。
その場合、30坪の平屋を建てるなら50坪の土地があれば建築可能ということになります。
※延床面積=建築面積とした場合

30坪(建築面積)÷0.6(建ぺい率60%)=50坪

最低でも50坪あればいいんだね

ちなみに、建物まわりの1mぐらいは空地で残しておいた方がメンテナンスはしやすいでしょう。
30坪の建物に対して大体4割ぐらい、約12坪分です。
駐車場2台分必要なら10坪ぐらいです。
合計で52坪となります。

30坪の平屋を建てて、駐車場2台を確保。
多少の庭や自転車置き場を作ったとしても、60坪の土地があれば十分じゃないでしょうか?

駐車場2台入れても60坪なんだね!

平屋を建てるための土地の方程式

希望する建物面積(坪)÷0.7(メンテナンススペース)+10坪(駐車場2台分)+庭など
必要な土地面積(坪)

簡単にするために調整していますが、平屋を建てる土地を探す目安になると思います。
建ぺい率を下回らないことだけ注意してください。

坪から㎡への変換

坪数÷0.3025で㎡に変換できます。
例1)30坪÷0.3025=99.17㎡
例2)100㎡×0.3025=30.25坪

まとめ

平屋が高いのは坪単価。
坪単価が高くても、平屋なら階段が無い分面積が小さいので総額は2階建てと変わりません。

要望を入れ込んでいくと、間取りは1階が大きくなりがち。
中途半端な2階建てが最もコスパが悪いのです。

都市部の狭小地では無理ですが、土地が60坪あれば30坪の平屋と駐車場2台分は確保できます。

高気密高断熱的には平屋の方が外皮面積が増えるというデメリットもあります。
それでも、住みやすさなど平屋であることのメリットはたくさん!
目先の金額に惑わされず、選択肢として平屋を検討してみてはいかがでしょうか?

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