値引きはできるの？現役工務店設計者が知っている家の値段の秘密

家は人生最大の買い物なんて表現がありますが、とても大きなお金が動きます。
値引きはしてくれるの？値引きの話はしてもいいの？
そんな疑問に、現役で工務店に勤めている設計者がお答えしたいと思います。

値引きは住宅会社によりけり

私は３社の建築会社で仕事をしたことがあり、友達や元同僚などから他の会社の実情も耳にしています。
結論から言うと、値引きをしてくれるかどうかは住宅会社それぞれで違います。
ハウスメーカー系では、はじめから値引き代を営業に持たせていることもありますし、まったく値引きをしない会社もあります。工務店系は厳密に決まっていないので、交渉次第といった感じでしょうか。

他の業界と同じで、決算前であれば契約を上げるために値引きをする可能性は高いですし、業績不振の時は無理をしてでも取ることはあります。
ただ、家を建てるのにそういったことばかりを考えるのも何か違いますよね。

値引きをしてくれるのはうれしいですが、ホイホイ値引きをする会社は注意が必要です。
値引き分をはじめから価格に上乗せしている可能性があります。
これらは営業方法による違いですが、個人的には値引きをしない会社の方が公平で真摯な会社だと思っています。

とりあえず値引きできるか聞いてみる

値引きに関しては、１度は聞いてみましょう。
値引きしてくれるのはラッキーぐらいに考えて、言わないのは損ですからね。

値引きを持ちかけるタイミングとしては、契約直前ぐらいがいいでしょう。
まだ、プラン中で確定する前の状態ですね。
契約書をまとめてしまったら値引きできない場合もありますので、流れに逆らうのは大変なので遅すぎるのは注意です。

ただし、早すぎるのも問題です。
契約までたどり着くかわからない初期段階から値引の話を持ち出していては、担当営業も嫌な顔をしてします。
値引きはあくまで交渉です。お互いの力関係をみて、タイミングを間違わないようにしましょう。

実は値引きをしない会社が優秀

先ほども書きましたが、値引きをしない会社もあります。
個人的には値引きをしない方が、全てのお客さんに対して公平であり、真摯な会社だと思っています。

赤字になってまで値引きをする会社はありません。
必ず余剰利益から値引額が捻出されます。
そのため、値引き額をあらかじめ乗せている場合があります。

値引きを要求しない人からは多めに利益を頂戴することになり、これでは同じ商品を買っても不公平感がありますよね。
お客さん同士がつながることも珍しくないので、「あの人には値引きをしたのに、私は値引きをしてもらっていない。」なんて話も出てきます。
このようなウワサが独り歩きすることは住宅会社にとっては致命的であり、それを考えれば値引きを一切しない会社というのは信頼できると考えていいのです。

まとめ

住宅を買う際に値引きをしてくれる会社は存在します。
１度は値引きについて聞いてみるといいでしょう。

タイミングとしては契約の直前。
早すぎると、住宅会社との関係がギクシャクします。

値引き代があるから値引きができるわけで、値引きの無いの会社の方が真摯的です。
値引きができないのが当たり前で、値引きがあればラッキーと思っておきましょう。