マイホームの最大の使命は、家族が幸せに住み続けること。
そのためには、お金をいくらまで家づくりに使えるのか?を知っておくことが重要なのです。
銀行が貸してくれる金額と、自分たちが問題なく返せる金額は違うということを認識しておく必要があります。
この記事では家づくりで最も大切なお金について、ファイナンシャルプランを利用するメリットについて解説します。
家づくりで一番大切なのはお金である
自由設計でマイホームを建てる場合、間取りやインテリアを考えるのは楽しいもの。
ですが、家は服や車と違って買い替えることが難しい商品。
マイホームを計画する際は優先順位に注意が必要です。
お金>構造>気密・断熱>間取り>インテリア
マイホームは建てたら終わりではなく、幸せに住み続けることに意味があります。
家族の健康に影響する気密・断熱は大事ですが、それよりも耐震性など構造の方が命にかかわる優先事項。
そして、それらを実現するために必要なお金が何よりも大事になってくるのです。
間取りやインテリアを最優先で考えてはダメなんだね
銀行が貸してくれる住宅ローンは、概ね年収の7倍と言われています。
ところが、借りれる金額と問題なく返済できる金額は違うものです。
住宅金融支援機構の統合報告書によると、2021年のローン破綻率は3.17%だそうです。
この数字が多いか少ないかは別として、住宅ローンが返済できなくなることは十分ありえます。
子供の成長など、ライフサイクルに合わせて必要となるお金は変動するし、昨今のコロナショックで年収が下がるというリスクもあります。
必要なお金を確保した上で、残りをマイホームに当てる。
これが正しいお金の考え方なのです。
何のためにマイホームを建てるのかを忘れないようにしよう
人生の3大資金
人生には様々なお金が必要になります。
その中でも『教育資金』『老後資金』『住宅資金』は人生の3大資金と呼ばれており、それぞれ数千万単位の額が必要になります。
教育資金
老後資金
住宅資金
教育資金は子供の学習費用の総額であり、私立か公立でも違ってきます。
老後資金においては、人生100年時代にどのような生活がしたいかによって、公的年金と合わせて考える必要があります。
これら2大資金を確保した上で、ようやく住宅資金が決まります。
最初に住宅資金を使ってしまったら、後の生活が成り立たないことがお分かりいただけるはずです。
人生において、必要な資金は一定ではありません。
子供が大学まで進学すれば教育資金が最大になるでしょうし、就職すれば一気に支出が減ることになります。
必要なところに資金を使うため、いつまでにいくら貯めるかを計画しておくことが重要です。
でも、お金の話って難しそう・・・
退職したら海外旅行に行きたい。小さなパン屋を開きたい。
そういった夢も人生においては大事なこと。
これら将来の夢や目標を実現するための人生設計をライフプランと呼び、経済的な面からサポートしてくれるのがファイナンシャルプランナーという職業です。
ファイナンシャルプラン(FP)とは?
ファイナンシャルプラン(FP)とは、金融・税制・住宅ローン・保険・年金など家計に関する幅広い知識を持ったファイナンシャルプランナーが行います。
ファイナンシャルプランナーは世界基準のCFPや国内で活躍するAFPなど、日本FP協会が認定する有資格者です。
FPで相談できるのは家計の見直しをはじめ、老後の生活設計、教育資金の準備、住宅ローンについてなど。
また、資産運用や保険の見直し、税制や相続に関することなど、家計に関する総合的なアドバイスがもらえます。
必要な資金が可視化されることで、いつまでにどのような方法で貯めるといった具体的な方法も知ることができるのです。
このように、個人では難しいお金の話を一手に引き受けてくれるのがFPのメリット。
家づくりの前に行っておくことでローン破綻のリスクを下げることはもちろん、家族の夢や目標を再認識し幸せなお金の使い方を教えてもらうことができます。
FPって人生の道しるべみたいだね
資金計画との違い
ハウスメーカーや工務店など、住宅会社でも資金計画は出してくれます。
この資金計画がFPと同じような内容でとらえられることがありますが、全く違うものです。
資金計画とは、家づくりに必要な予算を書き出したもの。
内容はそれぞれの会社で異なりますが、購入予定の家の金額はもちろんのこと、外構や家具家電、火災保険など住むために必要なお金の一覧表といったところ。
足し算で予算を積み上げていくイメージですね。
それに対してファイナンシャルプラン(FP)は逆のアプローチ。
家に使える費用がいくらまでが適正なのかを導き出す引き算のイメージ。
その金額の中で資金計画を組み立てるのが本来の流れです。
当然、土地を購入する資金も資金計画に含む必要がありますので、土地購入前にFPを済ませておきましょう。
FPは住宅会社と別が望ましい
最近ではハウスメーカーや工務店など、住宅会社でもファイナンシャルプラン(FP)を実施している場合があります。
ただし、FPの資格者でない場合もありますし、なんなら営業がFPの真似事をしていることも。
結果、数字を調整されて家を買うための理由を作られているかもしれません。
そうならないためにも、FPは住宅会社と関係ないところで受けることをお勧めしています。
外部からFPの先生を呼んでるって聞きました
住宅会社のイベントなどでは、外部のファイナンシャルプランナーに委託している場合があります。
外部なので第三者性があって公平なジャッジができそうな気がしますが、そのファイナンシャルプランナーはボランティアではありません。
当然、住宅会社から報酬を得ているので、住宅会社よりの判定になってしまいます。
住宅会社の行うFPは家を売ることが目的
無料のFPには裏がある
FPは必ず第三者性を維持できるところに依頼するのが望ましいです。
そのため、日本FP協会に登録されているファイナンシャルプランナーから選ぶなど、自ら報酬を払ってでも診断してもらうのが一番です。
無料でFPをしてもらう方法
とは言うものの、ファイナンシャルプランが良くわからないのに報酬を払ってまではちょっと・・・
という方には、ひとまず無料のFPを受けてみるといいでしょう。
ファイナンシャルプランを活用している業界は住宅・保険・投資などがあります。
そうです、人生の3大資金を扱う業界です。
それぞれの業界で無料のFPをしている場合がありますが、目的が住宅資金の確認なら住宅以外から選びましょう。
無料のFPを受けるにもコツがあるんだね
おすすめは保険業界のFPですね。
保険の提案は必ずされるでしょうが、住宅を購入するタイミングは保険の見直し時期でもあります。
住宅ローンを借りるときは団体信用生命保険へ加入するのですが、一般の生命保険と内容が重複してしまいます。
ローン(家賃)にかかわる部分は団体信用生命保険がカバーするので、一般の生命保険を縮小してもいいでしょう。
お子さんの学資保険や教育費を検討するにもタイミングがいいのです。
いずれにしても、マイホームを建てるということは人生における大きな変化です。
変化があればリスク(保険)を見直し、必要の無いものは減らすようにしましょう。
保険を見直すことで住宅に回せる資金を増やせる場合があります。
保険を見直すいいタイミングだね
まとめ
家づくりを始める前にファイナンシャルプラン(FP)を受けることで、住宅に使えるお金が見えてきます。
住宅ローンで借りれる金額と、無理なく返せる金額は別のもの。
必要資金を確保した上で、住宅に使えるお金を決めましょう。
ファイナンシャルプランナーは家計に関する幅広い知識を持った専門家です。
人生のお金の使い方について、総合的な相談をすることができます。
FPを受ける場合は、住宅会社と関係の無いところに依頼しましょう。
どんな内容かもわからないのに依頼料を取られるのは・・・
そんな方は、保険業界でFPを受けるのがおすすめです。
マイホームを建てるタイミングは保険の見直し時期でもあります。
保険は必要ですが、無駄なものは削りましょう。
そうすれば、家づくりの資金に回すことができるので一石二鳥。
マイホームに幸せに住み続けるために、家づくりのスタートには必ずFPを受けるといいでしょう。
無料でFPを受けたい方はコチラ
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