気密測定は立ち合いすべき?C値に関する闇

高気密高断熱住宅を評価する一つの指標としてC値があります。
このC値が小さいほど高気密であることを表します。
C値は気密測定によって求められるのですが、業界内では少々闇があるのも事実です。
今回は気密測定について解説します。

目次

C値は気密測定による実測値

高気密高断熱住宅の会社を探していると、気密を表すC値で0.5や0.3といった数字が出てきます。
C値=0.3とは、床面積1㎡あたりの隙間が0.3㎠ということ。
100㎡(約30坪)の家で全ての隙間を集めても30㎠なので、名刺サイズよりも小さいということがわかります。

実はこのC値は実測によってのみ求められるもの。
気密測定士による気密測定を実施しなければC値はわからないのです。

気密測定しないとC値が出ないの?

気密測定をしない住宅会社も多い

断熱性能であるUa値は計算によって求められますが、C値が実測であることを知らない人が意外と多い。
ハウスメーカーなど住宅会社も、気密測定を実施しないケースがいまだに多いと思います。

実施しないというのは語弊があるかもしれません。
モデルハウスは気密測定をして実測C値を確認しているでしょうが、一般販売している住宅においては都度の気密測定はしていない可能性があります。

自由設計であれば、気密の施工状況は現場によって変わります。
モデルハウスでC値が出ていても、自分の家では出ない可能性があることは知っておきましょう。

モデルハウスと同じ気密性能が出るとは限らないね

気密測定は立ち合いをすること

実測によってしか確認することができない気密性能C値。
せっかくの高気密高断熱住宅なのであれば、住宅会社さんに気密測定の立ち合いをお願いしましょう。
立ち合いをすることで、気密性能を確実なものにできます。

立ち合いを拒否される場合もありますが、気密断熱にしっかりと向き合っている会社なら大丈夫なはずです。
気密測定の結果は機械から出力されますが、測定方法でズルしやすいのも事実です。
施主さんが立ち会うことで、より正確な気密測定が期待できます。

施主が立ち会うことの意味は大きいね

気密測定ってどうやるの?

気密測定器

気密測定はファンの付いた測定器で、建物内の気圧を減圧していきます。
その際の気圧の変化で、C値を測定する方法です。
気密測定に当たっては、換気扇など一部を目張りしますが正しい測定方法なのでご心配なく。
ただし、窓まわりを目張りするのは間違っているので注意しましょう。

引き違いの窓を使っている場合は漏気が多く、窓全体を目張りすると一気に気密の数値が上がることになります。
施主さんが立会しないと、このようなズルをして数値だけクリアーさせても不思議ではありません。

気密測定をする場合は、完成時だけでなく中間時に行うことをお勧めしています。
壁を仕上げる前の中間時であれば、目標C値に達しない場合でも漏気箇所を探して是正できます。
気密の是正は悪い事ではなく、この段階で漏気箇所をテープやウレタンなどで徹底的につぶしていきます。

気密測定機によって建物内を減圧することで、漏気箇所がわかりやすくなります。
それを一つ一つ確認しながら是正していけるのも、中間時に気密測定をするメリットです。
完成時に数値が出なかったとしても、壁の仕上がった後の気密対策はほとんどありません。

気密測定は中間時の方が大事なんだね

気密測定をしてくれない場合は?

実測の気密測定を全棟実施している会社は、そう多くはありません。
ですが、C=○○とうたっている高気密高断熱住宅であれば、気密測定を実施することをお勧めします。

自社で気密測定をしていない場合でも、第三者による気密測定をお願いすることができます。
その方が、公平性は担保されるかもしれませんね。

普段気密測定をしていない会社であれば、なかなかOKは出してくれないかもしれません。
だって、C値が出ないかもしれませんからね。
ですが、気密測定機によって減圧しながら漏気箇所を探すことが重要であって、これは住宅会社にとっても経験値となります。
慣れた住宅会社であれば、問題なくC=0.1とか出せる場合もあります。
慣れるまでは気密測定は必須ですし、慣れても確認することは重要です。

施主にとっては簡単に建て替えることのできないマイホームです。
自分で手配することになっても、中間時の気密測定は実施しておきましょう。

自分で手配することになっても気密測定は大事だね!

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